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2022.07.19 ブログ
日常生活で行われるさまざまな癖は口の中の形態、さらには心身に影響を及ぼすことが分かっています。
人生100年時代となり小児期はもちろん、最も長い成人期・高齢期をいかに過ごすかが健康寿命を延ばす秘訣だと考えています。
歯科的にもお口のトラブルが発生しやすく、また、口腔内の関心が一層高まる成人期・高齢期の方に対しては、様々な視点から歯科治療することが大切です。
態癖・口腔習癖とは
日常生活の中で無意識に行うさまざまな習癖があります。この些細な習癖が長期に及ぶことにより、歯が移動し、顎や顔さらには全身において大きな影響を及ぼします。
この顎や口の中に悪影響を及ぼす習癖を「態癖」といい、
「口周りの癖(口腔習癖)」「狭義の態癖」「広義の態癖」の3つに分類しています。
舌癖、口唇癖、片側噛み、誤った飲み込み、口呼吸、歯ぎしり、
疾患による影響(歯がないことによる噛み合わせ、歯並びの変化、顎関節症による開口障害など顎、口の機能障害)など
頬杖、睡眠姿勢(うつぶせ寝、横向き寝)・座り姿勢など
職業癖、ショルダーバッグ癖、趣味癖、スポーツ癖など
間欠的や持続的に加わる力が1時間程度の短い時間であっても歯は傾いたり、動いたりします。たとえ短い時間であっても、態癖の力により、歯並びが乱れ、顎の位置が変わり、筋肉のコリや身体の不調、疲労など口腔内だけでなく全身に影響を及ぼすのです。そのためお口の中、顔面、全身バランスの崩れに気を配る必要があります。
態癖を改善することで不快な症状の軽減や予防ができることがあります。
態癖は無意識に行われ、かつ成人期、高齢期の患者さんの場合はそれが長期間に及んでいたり、生活や心身の状態などの変化によっても起こるので、いかに患者さんが意識的に改善を行えるかが大切になります。
歯科医療従事者は常に患者さんの変化に気づき、患者さんに態癖を意識してもらえるよう支えていく必要があります。